キアヌ・リーヴス
1994年の映画【スピード】の大ヒットにより国際的スターとなる。1999年の映画【マトリックス】が世界的に大ヒットし再ブレイク、3部作に主演し、人気を不動のものとした。しばらくヒット作に恵まれなかったがリベンジアクション【ジョン・ウィック】で大ヒットを記録してシリーズ化された。
”聖人”と呼ばれるほどの人格者で知られており、2010年代後半になるとキアヌの聖人エピソードがインターネット・ミームとまでなっている。女性に席を譲る、ファンサービス、多額の寄付、偏見のない気持ち、いいひと伝説は数知れず。
【マトリックス】(1999)
評価★3.9 おすすめ度88

監督:リリー・ウォシャウスキー、ラナ・ウォシャウスキー 脚本:リリー・ウォシャウスキー、ラナ・ウォシャウスキー
出演者:キアヌ・リーヴス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス、ヒューゴ・ウィーヴィング、グロリア・フォスター、ジョー・パントリアーノ、マーカス・チョン、ジュリアン・アラハンガ、マット・ドーラン、ベリンダ・マクローリー、アンソニー・レイ・パーカー、ポール・ゴダード、ロバート・テイラー
ストーリー
凄腕ハッカー・ネオの前に、モーフィアスと名乗る男が出現。彼は「この世はコンピュータが作り出した仮想空間だ」と告げ、ネオを世界の救世主として迎え入れようとしていた。コンピュータに支配された現実を直視したネオは、彼らと闘うことを決意するが…。
解説
日々の日常に違和感を覚える青年が真実を知り、世界を救済する救世主になろうとする話。
2000年アカデミー賞音響賞、編集賞、視覚効果賞、音響編集賞受賞作品。現代でも本作の革新性とスタイリッシュさは色褪せません。キアヌ・リーヴス演じるアンダーソン君、もといネオがなぜ救世主と呼ばれ、どう成長して行くのかと行った物語の第一作目であり、徐々に自分の力を認識していくシーンでは胸が熱くなります。色んな方面からリスペクト・オマージュされる作品ですが、2択を常に迫る、量産兵のくせに強いなど、今観ても新しい要素も多いです。
今観ても参考になるシーンの数々、宗教なども織り交ぜた独特の世界観による緻密なストーリー、観ている観客も「自分達ももしかしたら…?」と考えさせられる設定、無限の広がりを感じさせる世界観構築と革新的な映像表現、間違いなく映画史に残る作品だと思います。
【マトリックス リローデッド】(2003)
評価★3.6 おすすめ度83

監督:リリー・ウォシャウスキー、ラナ・ウォシャウスキー 脚本:リリー・ウォシャウスキー、ラナ・ウォシャウスキー
出演者:キアヌ・リーヴス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス、ヒューゴ・ウィーヴィング、マット・マッコーム、ジェイダ・ピンケット=スミス、モニカ・ベルッチ、ハロルド・ペリノー、ハリー・J・レニックス、ノーナ・ゲイ、クレイトン・ワトソン、ジーナ・トーレス、ランベール・ウィルソン、エイドリアン・レイメント、ニール・レイメント、アンソニー・ブランドン・ウォン、ランダル・ダク・キム、コリン・チョウ、アンソニー・ザーブ、イアン・ブリス、グロリア・フォスター、ヘルムート・バカイティス
【マトリックス】の続編
ストーリー
人類の救世主としての役目を自覚したネオだったが、人々に残された唯一の都市ザイオンの位置が人工知能に特定されてしまう。ザイオンを救う鍵となる人物を求め、ネオ、モーフィアス、トリニティーら仲間たちは再びマトリックス世界に入るのだが…。
解説
世界観を一気に広げ、難解ながらも確実に世界観と超人アクションを「深化」させたマトリックス2作目。
マトリックス三部作の二作目の本作は謎を投げかけたままで、次作に繋げています。三部作の完結編にあたる【マトリックス レボリューションズ】と、言わば、前後編の前編にあたる作品なので単品での印象は希薄かもしれません。マトリックス独特の世界観とアクションは、前作をさらにスケールアップしたものとなっていますが、一方でストーリーは難解を極めます。現実世界の広がりと文字通り新たなキーパーソン登場により複雑化した第二作ですが、アクションクオリティはしっかり保たれていて新鮮さもしっかりとあります。エージェントスミスのあの忙しないゴタゴタ感がなんとも魅力的で、ネオのスーパーマンとトリニティのヒーロー着地など全体的に前作より大味で潔しです。
比較的シンプルにまとまっていた1作目よりも理解が困難なものにはなっていますが、メロンビジアンとネオのやり取りに象徴されるような決定論に対するアンチテーゼは、三部作に通底するテーマをより明快にしている作品だと思います。
【マトリックス レボリューションズ】(2003)
評価★3.5 おすすめ度81

監督:リリー・ウォシャウスキー、ラナ・ウォシャウスキー 脚本:リリー・ウォシャウスキー、ラナ・ウォシャウスキー
出演者:キアヌ・リーヴス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス、ヒューゴ・ウィーヴィング、ジェイダ・ピンケット=スミス、ランベール・ウィルソン、モニカ・ベルッチ、ハロルド・ペリノー、ハリー・J・レニックス、ノーナ・ゲイ、ジーナ・トーレス、アンソニー・ブランドン・ウォン、クレイトン・ワトソン、コリン・チョウ、イアン・ブリス、バーナード・ホワイト、ナサニエル・リーズ、タンビーア・アトウォル、ブルース・スペンス、アンソニー・ザーブ、メアリー・アリス、ヘルムート・バカイティス、ランダル・ダク・キム、エイドリアン・レイメント、ニール・レイメント
【マトリックス リローデッド】の続編
ストーリー
人類の救世主ネオはある思惑を胸に敵対する人工知能の中枢に向かう。一方、強大な存在に成長したエージェント・スミスは全世界の脅威となっていた。そしてモーフィアスは、救世主ネオがあらかじめ作られたシステムだったという事実に直面し…。
解説
マトリックス3部作の最終章、現実世界での生き残った僅かな人類vs機械の大軍との戦争がメイン。
マトリックス作品それぞれに魅力があって、映画としてのクオリティは1作目が断トツ良いのですが、2でのスミス増殖、3の籠城戦と毎回違った絵で新しい物を作り出そうとするリリー・ウォシャウスキー、ラナ・ウォシャウスキーには感服します。前作で複雑化されたストーリーは今作の冒頭部で足を引っ張ることになりますが、それを取り返すようにザイオン戦闘描写が物凄く熱いです。各キャラクターの伏線達が集結したこの展開はとんでも描写と合わさって心を強く揺さぶってきます。
やや作中の説明が不足している感は否めないのと、アクション面の目新しさが前2作と比べるとやや弱めな印象はありますが、あらゆる人種・性別の人々が一丸となって命を守るための戦いに向かう姿は感動的で、合理性に終始しない感情的な選択や信頼こそ人間の強さである、という根底にあるメッセージは一貫したまま、一応の決着を見せてくれたマトリックス完結作です。
【マトリックス レザレクションズ】(2021)
評価★3.5 おすすめ度82

監督:ラナ・ウォシャウスキー
出演者:キアヌ・リーヴス、キャリー=アン・モス、ジェイダ・ピンケット=スミス、ヤヒヤ・アブドゥル=マティーン 2世、プリヤンカー・チョープラー、ニール・パトリック・ハリス、ジェシカ・ヘンウィック、ジョナサン・グロフ、クリスティナ・リッチ、エレン・ホルマン
【マトリックス レボリューションズ】の続編
ストーリー
大ヒットゲーム・マトリックスの製作者・トーマスは、自分の生きている世界に違和感を抱き始めていた。やがてトーマスから“ネオ”として覚醒した彼は、仮想世界[マトリックス]に捕らわれているトリニティーを救うため、新たな戦いに身を投じていく…。
解説
一作目はトリニティがネオを覚醒させる話でしたが、今作はネオがトリニティを覚醒させる話。これだけ観ても意味が分からないと思いますのでシリーズ3作を観てないと楽しめないと思います。
本作ではネオがゲームデザイナーとして、ゲーム「MATRIX」3部作を作成したという設定。まんま第1作の焼き直しというか、パロディ的要素(自虐的?)も含んだ設定です。現実世界の描き方や介入の仕方、乱闘シーンも「似たような映画」を想起させますが、それでもネオとトリニティーの再会、すれ違い、そして覚醒へと繋がる二人の物語が中心にあり、これはこれで完結した物語の「さらなるエンディング」としてはありだと思います。液晶のような緑色の背景から変わって鮮やかな色や光を取り入れた映像や、過去作を意識しつつも続編というかたちに囚われない新作のようでもあり、また監督が経験したリアルを皮肉ったようなシーンもあったりで凄く楽しめます。
前3作とは全く違ったテイストに仕上がっていて、監督を含めスタッフの進化を見届けるような作品に仕上がっていると思います。
【ジョン・ウィック】(2014)
評価★3.7 おすすめ度85

監督:チャド・スタエルスキー 脚本:デレック・コルスタッド
出演者:キアヌ・リーヴス、ミカエル・ニクヴィスト、アルフィー・アレン、ウィレム・デフォー、ディーン・ウィンタース、エイドリアンヌ・パリッキ、トビー・レオナルド・ムーア、ダニエル・バーンハード、ブリジット・モイナハン、ジョン・レグイザモ、イアン・マクシェーン、ブリジット・リーガン、ランス・レディック、キース・ジャーディン、デヴィッド・パトリック・ケリー
ストーリー
かつて裏社会を暗躍していた殺し屋、ジョン・ウィックは、亡き妻の形見のビーグル犬・デイジーと平穏な日々を送っていた。ある日、ジョンは不運にもマフィアの急襲を受け、デイジーを殺されてしまう。怒りに震えるジョンは、復讐をすべくひとり立ち上がる。
解説
元殺し屋の壮絶な復讐劇を描いたアクション。
主人公のアクションがとてもカッコ良く、これでもかってくらいに兎に角ドンパチしまくり、スタイリッシュにどんどん殺していきます。銃とカンフーを組み合わせたガンフーや銃と車を組み合わせたのも良く、とにかくアクションを見せたいんだという情熱?のせいか、設定やストーリーなんていちいち説明せんでええやろ的な割り切り感が凄いです。ただ、引退して5年経ってるので仕方ないのかもしれませんが、主人公がそこまで圧倒的に強いかというと、とにかく執念深いという一言に尽きる気がします。犬の恨み恐るべし。
復讐の面白さは敵を完膚なきまでに叩きのめして、こちらに喧嘩を売ったことを”後悔させること”そんな作品です。
【ジョン・ウィック:チャプター2】(2017)
評価★3.7 おすすめ度85

監督:チャド・スタエルスキー 脚本:デレック・コルスタッド
出演者:キアヌ・リーヴス、ミカエル・ニクヴィスト、アルフィー・アレン、ウィレム・デフォー、ディーン・ウィンタース、エイドリアンヌ・パリッキ、トビー・レオナルド・ムーア、ダニエル・バーンハード、ブリジット・モイナハン、ジョン・レグイザモ、イアン・マクシェーン、ブリジット・リーガン、ランス・レディック、キース・ジャーディン、デヴィッド・パトリック・ケリー
【ジョン・ウィック】の続編
ストーリー
ジョン・ウィックの壮絶な復讐劇から5日後。彼の下にイタリアンマフィアのサンティーノが現れ、姉殺しを依頼するが、ジョンはそれを一蹴。すると、サンティーノは思い出の詰まったジョンの家を破壊。命を取り留めたジョンはサンティーノへの復讐を開始する。
解説
妻も亡くし、犬も殺され、掟のしがらみによって家も燃やされたジョンが再び復讐に燃える話。
本作で『ジョン・ウィック』の世界観がグッと広がります。前作に引けを取らないアクションと、更に規模の大きくなったバトルが魅力です。映画のポスターからも分かるように前作がいわゆるマフィアとか街のチンピラが相手だったのに対し、今作からはジョン・ウィックと同じようにプロの殺し屋が相手となり熱戦が繰り広げられます。アクションを楽しむだけなら本作から見ても大丈夫ですが、せっかくならば2のあとでもいいので1も観た方が楽しめると思います。
オープニングからアクション全開で前作にも増して戦闘シーンが大迫力、今作もシューティングゲームのような殺しは健在で、まさにチャプター2をクリアしている感覚になる作品です。
【ジョン・ウィック:パラベラム】(2019)
評価★3.8 おすすめ度85

監督:チャド・スタエルスキー
出演者:キアヌ・リーヴス、ハル・ベリー、イアン・マクシェーン、ローレンス・フィッシュバーン、アンジェリカ・ヒューストン、アジアケイト・ディロン、ジェローム・フリン、ジェイソン・マンツォーカス、ロビン・ロード・テイラー、ランス・レディック、マーク・ダカスコス
【ジョン・ウィック:チャプター2】の続編
ストーリー
裏社会の聖域・コンチネンタルホテルでの不殺の掟を破ったジョン・ウィック。彼を待っていたのは裏社会の秩序を絶対とする組織の粛清だった。賞金首となり、殺し屋たちに狙われるジョンは生き残るため、かつて“血の誓印”を交わした女性に協力を求めるが…。
解説
誓約、ルールを守らなかったジョンウィックが組織から追われる身となり敵と奮闘する話。
2の強い引きから、まったく失望させない激アツ展開がバンバン続き、2時間弱があっという間に感じるほど一気にラストシーンまで駆け抜けてくれます。前作までで語られてきたコンチネンタルホテルの役割と仕組みを更に深掘りして、広大な闇社会の仕組みが語られるのがワクワクします。加えてこれまでコンチネンタルホテルのバックアップのもと、常に最高の装備で戦ってきたジョン・ウィックが武器の調達どころか怪我をしても休む場所すらなく追い詰められていく危機感、まさに息をつくまもない。ファンが観たいのはストーリーじゃなくてアクションなので、それを逆手にとったネタとも思える無茶苦茶なストーリー展開は、もうスタッフが遊びはじめてるとしか思えません。
世界各国の殺し屋に狙われ続けて逃げるハラハラ感と、それでもなお生きるジョン・ウィックの強さ、そして”愛する人”を忘れない心、しっかりと緩急のついた一流のアクション映画だと思います。
【ジョン・ウィック:コンセクエンス】(2023)
評価★4.1 おすすめ度88

監督:チャド・スタエルスキ 脚本:マイケル・フィンチ、シェイ・ハッテン
出演者:キアヌ・リーヴス、ローレンス・フィッシュバーン、ランス・レディック、イアン・マクシェーン、ドニー・イェン、ビル・スカルスガルド、真田広之、シャミアー・アンダーソン、リナ・サワヤマ、スコット・アドキンス、マルコ・サロール
【ジョン・ウィック:パラベラム】の続編
ストーリー
裏社会の粛清の包囲網から生還し、地下に身を潜めた伝説の殺し屋、ジョン・ウィックは主席連合から自由になるために立ち上がる。一方、主席連合の若き高官・グラモンは、ジョンの旧友である盲目の達人・ケインを呼び戻し、ジョン・ウィック狩りに乗りだす。
解説
まとめ
キアヌ・リーヴスは青春スターとして注目を集め、やがて代表作を得て大きなブレイクを果たします。現在ハリウッドで活躍するスター俳優のなかでそのような歩みを重ねてきた俳優は決して少なくはないと思います。しかし20代と30代でまったくカラーの異なる代表シリーズを得て世界的な名声を獲得し、50代になってから新たな代表シリーズを手に入れて人気にさらなるブーストをかけ、正真正銘のアクションスターに上り詰めた俳優というのは、キアヌ・リーヴスをおいてあまり聞いたことがありません。もう結構いい年齢になってきましたが、これからの作品にも期待です。
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