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【おすすめ映画82】ただ単にハートフルなだけじゃない心に染みる洋画5選

  • 4月 3, 2022
  • 1月 19, 2023
  • 洋画
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今回ご紹介する作品は【ぶあいそうな手紙】【ジャッジ 裁かれる判事】【ペイ・フォワード 可能の王国】【ブータン 山の教室】【gifted/ギフテッド】の5作品をネタバレしない程度に紹介します

人と人とが繋がりそして絆となる、その過程は決して楽なものではなく色々な物語があると思います。あたたかいほっこりとする物語の陰には悲しさ・寂しさなどで、胸が締めつけられるような物語が潜んでいると思います。

【ぶあいそうな手紙】(2019)

評価3.8 おすすめ度83

  上映時間:123分

監督:アナ・ルイザ・アゼヴェード 脚本:アナ・ルイザ・アゼヴェード、ジョルジ・フルダート

出演者:ホルヘ・ボラーニ、ガブリエラ・ポエステル、ホルヘ・デリア、ジュリオ・アンドラーヂ

ストーリー

隣国・ウルグアイからブラジル南部の街に来て46年になる独居老人・エルネスト。老境を迎え、視力を失いつつあった彼のもとに、ウルグアイ時代の友人の妻から1通の手紙が届く。エルネストは偶然知り合ったブラジル娘・ピアに手紙の読み書きを頼むが…。

解説

目の不自由な老人と、彼の家に出入りするようになった若い女性との交流を描いたブラジル映画。

序盤の主人公がほぼ盲目であるとセリフでなくとも分からせる演出と、ビアが何の目的で彼に付きまとっていたかが分かる描写がとても巧みで、作品全体の色使いや陰影の具合も絶妙で、とにかく心地が良いです。最後はハッピーエンドでありながらも、ほのかに切なさがあったりビアの問題も解決しきれていなかったり、文字通りの大団円ではないところがこの映画の良さになっていると思います。

独居老人の苦労をユーモラスに描かれてはいますが、なかなか胸に詰まるほろ苦さもあって切なくもなりますが、老いることは孤独になることではあるけれど、人と繋がることの悦びや幾つになっても希望はあるんだと、勇気を与えてくれる作品です。

【ジャッジ 裁かれる判事】(2014)

評価3.8 おすすめ度85

  上映時間:142分

監督:デヴィッド・ドブキン 脚本:ニック・シェンク

出演者:ロバート・ダウニー・Jr、ロバート・デュヴァル、レイトン・ミースター、ヴィンセント・ドノフリオ、ジェレミー・ストロング、ダックス・シェパード、ビリー・ボブ・ソーントン、ベラ・ファーミガ、ケン・ハワード、エマ・トレンブレイ、バルサザール・ゲティ、デヴィッド・クラムホルツ、グレイス・ザブリスキー、デニス・オヘア、サラ・ランカスター

ストーリー

金で動くやり手弁護士のハンクにとって、弁護士史上最高難度の事件が舞い込んだ。人々から絶大な信頼を寄せられる判事・パーマーが、殺人事件の容疑者として逮捕されたのだ。しかもパーマーは、ハンクが最も苦手とする絶縁状態の父親だった。

解説

ある事件をきっかけに、父との間にある確執と向き合い親子の絆を取り戻していく話。サスペンスかつハートフルなヒューマンドラマ。

ロバート・ダウニー・Jrとロバート・デュヴァルの新旧Wロバートが初共演を果たした法廷サスペンスの力作ですが、6割5分親子ドラマでゴリゴリの法廷ものをイメージしていたら面食らうかもしれませんが、とても素敵な作品です。法廷劇を舞台にしながらも家族間の確執と絆を丹念に描いたシリアスな物語の中に時折挟み込まれる、ちょっとした笑いのセンスが素晴らしく、いい意味でアメリカっぽくないさり気ない笑いなので日本人でも受け入れやすいです。

法廷劇としては奇を衒った劇的展開はありませんが、確執のある父親と息子の心の雪解けを真実の曖昧な裁判のゆくえと共に提示していく骨太なヒューマンサスペンスとなっていますし、ロバート・ダウニー・Jr&ロバート・デュヴァルの名優同士による演技合戦や同窓生のヒロインを演じたヴェラ・ファーミガの奔放な個性が輝きを放っている作品です。

【ペイ・フォワード 可能の王国】(2000)

評価3.8 おすすめ度87

  上映時間:123分

監督:ミミ・レダー 脚本:レスリー・ディクソン

出演者:ハーレイ・ジョエル・オスメント、ケヴィン・スペイシー、ヘレン・ハント、ジム・カヴィーゼル、ショーン・パイフロム、ジョン・ボン・ジョヴィ、アンジー・ディキンソン、ジェイ・モーア、デヴィッド・ラムゼイ、ゲイリー・ワーンツ、コリーン・フリン、マーク・ドネイト、キャスリーン・ウィルホイト

ストーリー

母とふたりで暮らしている少年トレヴァーは、学校の授業で個人の力だけで世界を変える方法を考えるという課題を出される。彼は一人の人間に親切にされたら三人の人間に同じことをするペイ・フォワードというアイデアを思いつき、実践していくことにする。

解説

毒親に苦しみながらも世界を変えようとする少年の物語。

ストーリーは一人の人間に親切にされたら三人の人間に同じことをするペイ・フォワードを実践する主人公の姿を描いた作品です。社会科の先生から出された『もし自分の手で世界を変えたいと思ったら、何をする?』という課題を軸に、主人公が考えたアイデアが小さな幸せを生み出しました。人の優しさを信じ、世界を変える為行動したトレヴァーでしたが、現実をとことん見せるかのような犠牲を伝える展開もあり、この作品をただ単にハートフルな映画作品に仕上げずに、世の中の残酷さも、一人一人の苛立つほどの闇や問題も、描いてたから余計リアルな作品に仕上がったのだと思います。贈与の仕組みで言うと、誰からも貰えてない贈与を無理矢理3つも作り出したことによる歪みが生み出したもの、これは犠牲の物語である。

ただ、良いことをしたら必ずしも良い結果だけやってくるとは限らない、いい結果じゃなかったとしても意味がないことなんてないことが伝わる作品です。

【ブータン 山の教室】(2019)

評価4.0 おすすめ度82

  上映時間:110分

監督:パオ・チョニン・ドルジ 脚本:パオ・チョニン・ドルジ

出演者:シェラップ・ドルジ、ウゲン・ノルブ・へンドゥップ、ケルドン・ハモ・グルン、ペム・ザム

ストーリー

ブータンの教師・ウゲンは、秘境の地・ルナナの学校に赴任。村には電気も通っておらず、学校には黒板もノートもないが、村人は彼を温かく迎える。早く帰りたいと思っていたウゲンだったが、純粋な子供たちや壮大な自然に触れ、少しずつ考えが変化していく。

解説

教師として働くものの国外で歌手を夢見るウゲンは、5年の義務期間に従い僻地のルナナ村に赴任することになる物語。

”世界一幸福な国”と言われていたブータン。ブータンの識字率は50%ほどで、大学で教職課程を受けた人は、国策として強制的に学校の教員にさせられます。都会育ちの主人公がブータンの僻地でライフラインも不十分なルナナ村へ教師として派遣され、慣れない環境下の中で心が折れながらも純朴な子供や住民たちと親睦を深め、やり甲斐を見出し少しずつ人間性を高めていきます。地味で穏やかな展開ですが、ブータンの社会問題にも触れ最後まで観せられる牽引力があり、また”世界一幸福な国”と評価されていた国の中でも、地域性による価値観が違い”幸せ”とは何かを問い掛けてきます。そして特に何も脚色してないであろう草原、山々、古びた家、動物の糞などは映画であることを忘れてしまいそうになるほどのリアルな体験をもたらしてくれます。

ストーリーはありがちで良い意味でドラマチックではなくドキュメンタリーのような作品ですがラストのラストは胸に来るような感涙必至のシーンが待っていて、晴らしい景色と子供達の純粋な表情、青年の徐々に良くなる表情、沁み渡る歌声に心が洗われる作品だと思います。

【gifted/ギフテッド】(2017)

評価4.1 おすすめ度88

  上映時間:101分

監督:マーク・ウェブ 脚本:トム・フリン

出演者:クリス・エヴァンス、マッケンナ・グレイス、ジェニー・スレイト、リンゼイ・ダンカン、オクタヴィア・スペンサー、ジュリー・アン・エメリー、キア・オドネル、グレン・プラマー、ジョー・クレスト、ジョン・フィン、ジョン・M・ジャクソン

ストーリー

フロリダの小さな町で生意気ざかりの7歳の姪メアリー、片目の猫フレッドとささやかに暮らしている独身男のフランク。その小さな幸せは、メアリーの天才的な才能が明らかになることで揺らぎ始める。メアリーの特別扱いを頑なに拒むフランクだったが、そこにフランクの母エブリンが現れ…。

解説

天才数学者の姉を持つクリエバが天才数学少女の姪っ子をある日突然預かることになり、その親権をめぐって実母と対立するお話。

gifted(ギフテッド)=平均以上の特別な才能を持った持ち主。数学のギフテッドであるメアリーと、そんなメアリーに普通の生活をさせたい親代わりの叔父との映画で、途中でギフテッドということを祖母が知り、叔父vs祖母の親権争いになり、メアリーの幸せとは何だろうと考え始めます。”いちばん大切なのは、(愛する)才能”というキャッチコピーはよく物語にあらわれています。登場人物の過去について多くは語られず、解釈の余地が残されていて、ああだこうだと長い時間この映画について考えることができるのも一つの楽しみとなっています。親権物に、贈られた能力・実母の真実などをうまく組み合わせ、無駄シーンがほぼないように感じるぐらいに進行しあっという間に観終わりますが、それでいて言葉で言い訳せず、病院で他人の実際を見せる感動シーンなどには十分に時間を使っているのが上手いです。

キャストも好演でストーリー展開もバランス良く、じんわりと心があったかくなり、親子の絆と子育てに関する愛の絶対的な必要性を感じる作品だと思います。

まとめ(評価とおすすめ度)

タイトル評価おすすめ度
【ぶあいそうな手紙】3.883
【ジャッジ 裁かれる判事】3.885
【ペイ・フォワード 可能の王国】3.887
【ブータン 山の教室】4.082
【gifted/ギフテッド】4.188

全作品ともに心に沁みる、そして考えさせられる、学ばせられる作品だと思います。

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