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【おすすめ映画76】感情移入できないけど惹きつけられるクライム洋画5選

  • 2月 17, 2022
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  • 洋画
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今回ご紹介する作品は【ユージュアル・サスペクツ】【ザ・タウン】【欲望のバージニア】【ロックンローラ】【パーフェクト・ケア】の5作品をネタバレしない程度に紹介します

やっていることは犯罪なので、共感はできなくてもなぜか応援してしまうのは魅力的なキャラクターだからかもしれません。

【ユージュアル・サスペクツ】(1995)

評価4.0 おすすめ度87

  上映時間:105分 

監督:ブライアン・シンガー 脚本:クリストファー・マッカリー

出演者:スティーヴン・ボールドウィン、ガブリエル・バーン、チャズ・パルミンテリ、ケヴィン・ポラック、ピート・ポスルスウェイト、ケヴィン・スペイシー、スージー・エイミス、ジャンカルロ・エスポジート、ベニチオ・デル・トロ、ダン・ヘダヤ、ピーター・グリーン、クリスティーン・エスタブルック、ジャック・シアラー

ストーリー

コカインの取引現場が襲撃され、密輸船が爆破して大量のコカインと金が消え、警察は唯一の生存者キントの尋問を始める。キントは、事件の黒幕は誰も顔を知らない大物ギャング・ソゼだと語るが…!?

解説

大量のコカインと大金が消えた密輸船爆破事件。この事件で唯一生き残った男を警察が取り調べ、受け答える男の回想により物語は進んでいきます。

冒頭の船の爆発事故の真相解明をしている現在と、尋問で話される6週間前にあった銃器強奪事件の容疑者として集められた5人とその後についての過去の話のふたつの軸でストーリーは進んでいきます。メインはキントの回想で、「どうして生き残ったのか」「何をしていたのか」「カイザー・ソゼとは何者か」という事が語られます。その回想と同時進行で麻薬密輸船の捜査が描かれ、キントの話から分かるカイザー・ソゼの怖さ、冷酷さ、仲間達の秘密、これだけでも中々に面白いです。ラストの一気に真実が判明していくシーンでは思わず感嘆の声が漏れるほど見事な伏線回収で、他の小説や映画などで見る伏線回収とは違い、全ての時間を1つの伏線回収のために費やすため、良い意味でスッキリというよりは記憶に残る終わり方をします。

105分という限られた時間の中で上手に起承転結がまとめられた、アカデミー賞の脚本賞受賞も納得の作品だと思います。

【ザ・タウン】(2010)

評価3.6 おすすめ度82

  上映時間:125分

監督:ベン・アフレック 脚本:ベン・アフレック、ピーター・クレイグ、アーロン・ストッカード

出演者:ベン・アフレック、ジョン・ハム、レベッカ・ホール、ブレイク・ライヴリー、ジェレミー・レナー、タイタス・ウェリヴァー、ピート・ポスルスウェイト、クリス・クーパー、スレイン、オーウェン・バーク、コレーナ・チェイス、ブライアン・スキャンネル、デニス・マクラフリン、ヴィクター・ガーバー

ストーリー

強盗を親から子に稼業のように引き継ぐボストンの北西部チャールズタウンで育ったダグ。強盗グループのリーダーとなって銀行強盗をするが、その銀行の支店長クレアがタウンの住人だと発覚する。彼は素性を隠して彼女に接近するが、クレアと恋に落ちてしまう。

解説

家業が強盗という青年が生き方を変えようと真摯に努力する物語。

作品のムードや主人公の立ち位置は【ヒート】によく似ていますが、刑事との対決要素が弱まっている分を、存在感のあるジェレミー・レナー演じる幼馴染との葛藤で”生まれ”という残酷な呪いを演出して奥行きを出しています。手を染めずにはいられず、さりとて足を洗えないがんじがらめの”街の掟”中で生じる緊迫感に手汗握る一作です。圧倒的な悪が、悪から抜け出すために悪を重ね、そして悪に染まっていくにも関わらず映画が進むにつれて何故か強盗の逃走劇を応援し、応援するはずのFBIを憎み、最終的にはリーダー格と人質にされてトラウマを追ってしまった女性の恋を見守るようになる不思議な作映画です。

豪華キャストたちの演技も素晴らしく、一貫したテーマ性を貫き肉厚なストーリーを組み込み飽きさせず、完成度の高い銃撃戦や人間ドラマ、カメラワークや演出で非常に楽しませてもらえる、映画好きならまず楽しめる作品だと思います。

【欲望のバージニア】(2012)

評価3.6 おすすめ度83

  上映時間:116分

監督:ジョン・ヒルコート 脚本:ニック・ケイヴ

出演者:シャイア・ラブーフ、トム・ハーディ、ジェイソン・クラーク、ガイ・ピアース、ジェシカ・チャステイン、ミア・ワシコウスカ、デイン・デハーン、クリス・マクギャリー、ゲイリー・オールドマン、リュー・テンプル、マルクス・ヘスター、ビル・キャンプ、ノア・テイラー

ストーリー

1931年、バージニア州で密造酒ビジネスを手掛けるボンデュラント三兄弟。三男はギャングとの取引に野心を燃やし、次男は都会から流れてきた女に心奪われる。そんな中、新任取締官が兄弟に高額な賄賂を要求。これを拒否すると脅迫がはじまり…。

解説

禁酒法時代のアメリカを舞台に、密造酒の製造・販売でその名を轟かせた3兄弟の生き様を描いた伝記ドラマ。

禁酒法の時代を生きた実在の3兄弟の波乱に満ちた半生を、残酷を極めた暴力描写と目の醒めるような当局との熾烈な銃撃戦を交えて描き出した実録犯罪映画で、絶対の悪として彼ら3兄弟を執拗に追い詰める特別補佐官の執念と狂気に身震いさせられますし、3兄弟と補佐官の血みどろの攻防がスリリングに活写されています。また、シカゴから移り住んできた踊り子の男女愛を物語のエッセンスとして取り入れたり、三男が恋に落ちるアーミッシュの娘を取り巻く独自の生活様式が興味深く描かれていますし、3兄弟が“不死身”であるという地元の伝説を裏付けるいくつかのエピソードが、アウトロー映画の常套的結末をいい意味で裏切ってくれます。

禁酒法時代の空気感を感じられ、華キャストによる火花散る演技合戦も魅力で、私利私欲の悪感、畏怖されながらもカリスマ性がみえるギャング、街の男たちや一端の保安官までもが根底で持っているこの時代ならではの男感が楽しめる作品です。

【ロックンローラ】(2008)

評価3.5 おすすめ度80

  上映時間:114分

監督:ガイ・リッチー 脚本:ガイ・リッチー

出演者:ジェラルド・バトラー、トム・ウィルキン、ソンタンディ・ニュートン、マーク・ストロング、イドリス・エルバ、トム・ハーディ、トビー・ケベル、ジェレミー・ピヴェン、リュダクリス、ジェマ・アータートン、ジェイミー・キャンベル・バウアー、カレル・ローデン、ドラガン・ミカノヴィッチ、ノンソー・アノジー、マット・キング

ストーリー

不動産売買に失敗し、裏社会の大物レニーから多額の借金するはめになったワンツーとマンブルズ。そんな彼らに美貌の会計士ステラが近づき、ある不動産をめぐる仕事を持ち掛けられる。だが、それを機にロシアン・マフィアも絡んだトラブルに巻き込まれていく。

解説

ガイ・リッチー監督作。ロンドンを舞台に、大金を巡る男達の駆け引きと争奪を描いたクライム群像劇。

例によって多数の登場人物が激しく入り乱れる複雑な作風になっていて、ロンドンの裏社会を牛耳る大物ギャングとその右腕、土地開発を狙うロシアンマフィアと殺し屋、多額の賄賂をロシアンマフィアから強奪する”ワイルドバンチ”の面々、刺激に飢えた紅一点の女会計士、行方不明となっている大物ギャングのジャンキー息子…と欲深い連中が繰り広げる騙し騙されの攻防が最大の見所になっています。奪われた大金と絵画を巡る各勢力の思惑と動向、そして旧い時代の終焉と新たな時代の幕開けを呼ぶ意外な結末までをスタイリッシュに魅せ切ってゆく技巧派の犯罪群像劇で、いつも通り過度に広げた風呂敷を綺麗に畳み直してみせるガイ・リッチー監督の演出手腕に感心させられます。

群像劇に相応しい英国出身の実力派で固められた豪華なキャスティングも魅力で、音楽と編集のセンスも良く、コメディ要素のバランスも抜群で、登場人物がそれなりに多く話も二転三転と変わっていく中、最後綺麗に物語が収束していく脚本も見事な作品です。

【パーフェクト・ケア】(2020)

評価3.8 おすすめ度85

  上映時間:118分

監督:J・ブレイクソン 脚本:J・ブレイクソン

出演者:ロザムンド・パイク、ピーター・ディンクレイジ、エイザ・ゴンザレス、ダイアン・ウィースト、クリス・メッシーナ、イザイア・ウィットロック・Jr、メイコン・ブレア

ストーリー

“完璧なケア”で裁判所からの信頼も厚い法定後見人のマーラ。だが、実際は高齢者の金を搾り取る悪徳後見人だった。次の獲物に資産家のジェニファーを定めるが、不穏な出来事が次々発生。身寄りのないはずのジェニファーの背後からロシアンマフィアが現れ…。

解説

後見人制度を悪用して稼ぐ女性が、筋の悪い女性をターゲットにしたことから、危険な組織に追われることになる話。

ブラックコメディ・スリラーといいますが、これがまた、ドキュメンタリーでも通りそうな話で、まさに恐怖でしかありません。家族のいない資産家の高齢者が少しでも精神的に弱れば、グルになっている医師の診断を盾に裁判所から成年後見人として任命され、後は本人たちがいかに健康であっても、強制的にいっさい外部と断絶される施設に閉じ込めて、その財産を自由に処分して利益を上げることができるという、「詐欺」とはいうが、ふつうに職業でもあり、充分に現実に行われそうな話です。そこで現れたピーター・ディンクレイジ演じる悪の親玉と、悪対悪の構造になりますが、ひたすら、ロザムンド・パイク演じる主人公の悪の欲望のかぎりなさと非情さ、そのための勇気と行動と決断力には驚くばかりで、カッコよくもあり、ヘタをすると応援してしまいそうで怖くなります。

ミステリー的な要素も持ちつつ、主人公の強さが引きたつスリリングも味わえ、毒を持って毒を制す世界なんて幻想で悪が悪を増長させる刺激的な作品だと思います。

まとめ(評価とおすすめ度)

タイトル評価おすすめ度
【ユージュアル・サスペクツ】4.087
【ザ・タウン】3.682
【欲望のバージニア】3.683
【ロックンローラ】3.580
【パーフェクト・ケア】3.885

全体的にアクションよりも人間ドラマがメインの作品たちです~

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