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【おすすめ映画103】ハッピーエンドじゃ物足りない人向けの洋画5選

  • 9月 5, 2022
  • 1月 29, 2023
  • 洋画
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今回ご紹介する作品は【スティルウォーター】【愛を読むひと】【フレンチアルプスで起きたこと】【アップグレード】【ザ・スクエア 思いやりの聖域】の5作品をネタバレしない程度に紹介します

ジャンルはサスペンス色の強いものからラブストーリー、アクション系、そして変態監督の意味不明(笑)な作品まで、幅広く取り揃えております。モヤモヤが残るのが嫌いな人は避けた方が良い映画かもしれませんが~

【スティルウォーター】(2021)

評価3.7 おすすめ度83

  上映時間:140分

監督:トーマス・マッカーシー 脚本:トーマス・マッカーシー、マーカス・ヒンチー、トーマス・ビデガン、ノエ・ドゥブレ

出演者:マット・デイモン、アビゲイル・ブレスリン、カミーユ・コッタン、リル・シャウバウ、イディル・アズーリ、ディアナ・デュナガン、ロバート・ピータース、エイプリル・ワーレン、ムーサ・マースクリ、Justin France、Lisandro Boccacci、エリック・スターキー

ストーリー

アメリカのスティルウォーターで暮らすビルは、娘・アリソンが殺人犯として投獄されているフランスで自ら犯人を捜し始めるが、言葉の壁や複雑な法制度に阻まれる。そんななか、ビルはシングルマザーのヴィルジニーとその娘・マヤと出会い…。

解説

留学中の娘が収監され無実を信じる父親が釈放を勝ち取る為に奔走するお話。

『娘の無実を証明するため単身異国に乗り込む父親の奮闘』のメイン・プロットと『ヒビの入った父娘関係の修復、あるいは新たに形成される疑似家族の共同性』のサブ・プロットが、事件の真相に接近するに従ってウェルメイドに調停されること無く、しかしながら、ほどよい情感とやりきれなさ、そして救済でも絶望でもないひと握りの希望を、幾重にも折りたたみながら静かに昇華させていきます。本来ならば、2時間以内に収まるだろう最短ルートのシナリオを採用することなく、迂回した判断が見事に活きていると思います。異国の地で奮闘するアメリカ人のビルはいわゆるダメ親父。マットデイモンの人間臭くリアリティのある本作の演技は賞賛に値します。

前半は派手さはなく割と淡々と進みますが、面白さが後半に向かって加速していくタイプの映画で、真犯人探しに奮闘する父の苦悩が丁寧に描かれていて全体としてはサスペンス色があるものの、父と娘のドラマとして描かれた作品です。

【愛を読むひと】(2008)

評価3.7 おすすめ度82

  上映時間:124分

監督:スティーヴン・ダルドリー 脚本:デヴィッド・ヘア 原作:ベルンハルト・シュリンク

出演者:レイフ・ファインズ、ジャネット・ハイン、デヴィッド・クロス、ケイト・ウィンスレット、スザンヌ・ロタール、アリッサ・ウィルムス、フロリアン・バートロメイ、フリーデリーケ・ベヒト、マティアス・ハービッヒ、ブルーノ・ガンツ、レナ・オリン、アレクサンドラ・マリア・ララ

ストーリー

1958年、ドイツ。15歳のマイケルは偶然出会ったミステリアスな年上の女性・ハンナに心を奪われる。少年は彼女の虜となり、いつしかベッドの上でマイケルが本を朗読することが2人の日課となっていった。しかしある日突然、ハンナは姿を消してしまう。

解説

1995年に出版されたベルンハルト・シュリンクの小説『朗読者』を、スティーブン・ダルドリー監督が映画化。幼いころに恋に落ち、数年後に劇的な再会を果たした男女が、本の朗読を通じて愛を確かめ合う話。

15歳の少年が偶然出会った21歳年上の女性に童貞を奪われ、愛欲に溺れたひと夏の物語。と書くと、出来の悪いポルノ映画のあらすじみたいですが、実際、途中まではそういう青くささがそこかしこに漂っていて、これは男にとっても女にとってもある種の願望をかなえる話だなぁ、なんて呑気にかまえていると、裁判シーンで頭をガツンとやられることになります。ナチス時代の出来事という重たさのある題材で、そして、ただの恋愛なんかではない、ある女性の過去にしたことをどう受け止めるのか?というお話で、ハンナの素性はほとんど見えませんが、かすかな伏線が散りばめられていたり、口で語らずとも伝わるものから想像膨らませたりと、観る側の参加意欲によって登場人物の在り方が変わると思います。

ただの恋愛映画では無く、前半と後半で話がガラッと変わるストーリーにどんどん惹きつけられますし、ケイト・ウィンスレット、レイフ・ファインズのそれぞれ凄みがあって作品の重厚感がいっそう増していて、音楽も描写もストーリーも映像も全てが心に残る作品です。

【フレンチアルプスで起きたこと】(2014)

評価3.6 おすすめ度80

  上映時間:118分

監督:リューベン・オストルンド 脚本:リューベン・オストルンド

出演者:ヨハネス・バー・クンケ、リーサ・ローヴェン・コングスリ、クラーラ・ヴェッテルグレン、ヴィンセント・ヴェッテルグレン、ブラディ・コーベット、クリストファー・ヒヴュ

ストーリー

フランスの高級リゾートにスキー・バカンスにやってきたスウェーデン人一家4人。いつも仕事で忙しい父トマスは、ここぞとばかり家族サービスに精を出す。ところが雪崩が迫った時、妻と子供たちを置いて自分だけ逃げ出したため、一家はギクシャクし始める…。

解説

雪崩が起きた時に夫が子供を庇わずに1人で逃げたことをきっかけに、夫婦の信頼関係がなくなりギクシャクする話。

本作は一見有りそうな出来事を、思いも寄らない斬新な視点で描かれたストーリーで、スウェーデンのリューベン・オストルンド監督お得意の気まずくてイヤ~な気持ちにさせてくれる映画です。高級リゾートで家族揃って楽しいバカンスの筈が、素敵な夫であり父親のトマスが実は軽薄で情けない男だと露呈する、ある意味変則的な悲喜劇作品ですが、殆どが苦笑いの連続と言う独特なコメディー映画で、中々考えさせられるものも有りますが、ラストにはシュールな衝撃と最高の苦笑いが。”旅行に行くと本性が分かる”と言う言葉を表現した様なシュールな内容で面白いですが、トマスの追い込まれて行く展開は、自業自得と言えば自業自得ですが、途中からいたたまれなくなるほど可哀想な状況になります。

ねちっこいストーリーに、斬新な面白さは有るものの、声を出して笑える事を期待すると梯子を外されますし、人によってはストレスを覚えるかもしれませんが、「それでも人間ってこう言うもんだよね!」と、諦めや、開き直って見ると中々面白いので、興味が有れば是非観てほしい作品です。

【アップグレード】(2018)

評価3.7 おすすめ度85

  上映時間:95分

監督:リー・ワネル 脚本:リー・ワネル

出演者:ローガン・マーシャル=グリーン、ロスコ・キャンベル、リチャード・カウソーン、マイケル・M・フォスター、ベティー・ガブリエル、ハリソン・ギルバートソン、ベネディクト・ハーディ、クレイトン・ジェイコブソン、サチン・ジョアブ、クリストファー・カービイ、サイモン・メイデン、メラニー・ヴァレジョ

ストーリー

愛する妻と平穏に暮らしていたグレイ。ある日、彼は謎の組織に襲われ、妻を失い、自身も全身麻痺の重傷を負った。そこに「STEM」というAIチップを埋め込むことを提案され、グレイは身体の自由を取り戻す。さらに人間を超越した身体能力を手に入れてしまう。

解説

強盗傷害事件に巻き込まれて、妻は死亡し自身も脊髄を負傷し首から下が動かせないようになってしまった主人公が、自我を持つチップの補助で肉体の自由を取り戻すだけでなく肉体の能力拡張まで実現し犯人探しと復讐をする話。

チップに自我がありますので主人公とのやりとりにトムとジェリーのような相棒感がでたり、チップに体の制御を任せての戦いはマトリックスばりのアクションで楽しく、途中からサスペンスやミステリー要素も楽しめます。軽めのドンデン返しはありますが、途中でその結末をある程度予測できそうなくらいのライトさで、時間も短く軽めのサスペンス+ミステリー+アクションとして観やすいと思います。

物語はシンプルに復讐劇なのですが、余計なものがなくテンポよく進み中盤あたりから急展開、先は読めるかもしれませんが捻りも効いていて、低予算で作られたとは思えないCGや斬新なカメラワーク、画期的なアイデアを取り入れたアクションシーン、尺も丁度よいので気軽に楽しめる作品です。

【ザ・スクエア 思いやりの聖域】(2017)

評価3.5 おすすめ度78

  上映時間:151分

監督:リューベン・オストルンド 脚本:リューベン・オストルンド

出演者:クレス・バング、エリザベス・モス、ドミニク・ウェスト、テリー・ノタリー、リンダ・アンボリ、クストファー・レス、Annica Liljeblad、Emelie Beckius、Sarah Giercksky、Jan Lindwall

ストーリー

現代美術館のキュレーター・クリスティアンは、現代社会のエゴや格差に一石を投じるアート「ザ・スクエア」を展示する。ある日、彼は携帯電話と財布を盗まれてしまう。だが取り戻すためにクリスティアンが取った行動は、作品の理念を裏切るようなものだった。

解説

現代アート『ザ・スクエア』を展示しようとするが、様々な厄介事が起きてしまい…というお話。

リューベン・オストルンド監督お得意の、2時間半ずっと嫌な感じが続く『嫌な感じ』だけで構成されたような映画。それは冒頭のインタビューシーンから表れ、インタビュアーの傲慢な態度とミスによって上手く進行しないインタビューの場面は今後の展開を表しているとも言えますし、この時に感じた『嫌な感じ』が最後までずっと続きます。この映画における『嫌な感じ』は、日常における偏見と差別、そして人と人とのコミュニケーションで感じるモヤモヤとする部分であり、この映画はそれらの要素をより強調させて描いています。そして、それは映画が進むにつれてより加速していき、フィクションの荒唐無稽な部分とフィクションらしい伏線回収を使った『嫌な感じ』の描き方はかなり面白いです。

作品自体はテンポが悪く、構成も変わっていて物語を進ませようとする勢いがないので明らかに万人受けする作品ではないと思いますが、階級格差などへの風刺的な要素が多く、ブラックユーモアが好きな人なら楽しめると思います。

まとめ(評価とおすすめ度)

タイトル評価おすすめ度
【スティルウォーター】3.783
【愛を読むひと】3.782
【フレンチアルプスで起きたこと】3.680
【アップグレード】3.785
【ザ・スクエア 思いやりの聖域】3.578

【フレンチアルプスで起きたこと】【ザ・スクエア 思いやりの聖域】はもう監督が変態すぎて観た人のほとんどが??ってなるかもしれませんね~

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