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【おすすめ映画㉟】『A24』のハイセンスでトリッキーな洋画5選

  • 8月 1, 2021
  • 8月 22, 2022
  • 洋画
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今回ご紹介する作品は【スイス・アーミー・マン】【A GHOST STORY / ア・ゴースト・ストーリー】【ロブスター】【CLIMAX クライマックス】【聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア】の5作品をネタバレしない程度に紹介します

オスカー常連!新進気鋭の映画会社『A24』映画やテレビ番組の製作、出資、配給を行っています。おしゃれで不思議な雰囲気、ハイセンスでトリッキー、尖ったテーマが特徴の映画を多数作り出しています。

【スイス・アーミー・マン】(2016)

評価3.5 おすすめ度82

  上映時間:97分

監督:ダン・クワン、ダニエル・シャイナート 脚本:ダン・クワン、ダニエル・シャイナート

出演者:ダニエル・ラドクリフ、ポール・ダノ、メアリー・エリザベス・ウィンステッド

ストーリー

無人島で助けを求める孤独な青年・ハンク。いくら待てども助けが来ず、自ら命を絶とうとしたその時、男の死体が流れ着く。さまざまな便利機能を持つその死体・メニーは記憶を失くし、生きる喜びを知らない。ハンクとメニーは力を合わせることを約束し…。

解説

よくこんな話を思いついたなぁと感心してしまう新しい風を感じる作品

出だしの数分で、ほとんどすべてがネタバレするのでアイデア勝負としては終わり。にも拘わらず、映画はちゃんと映画として続いていき、なんでやねん!と思わされるようなメニーとの冒険も、どこか壮大なホラ話のようで、観ていてとてもワクワクとさせられます。

序盤は死体の能力の面白さに惹き込まれ、中盤以降はそれに加えて人生とか人間関係とかの要素も加えてくる、一発ネタだけでは終わらせず、どうやってラストを締めくくるのかがスゴイ気になって仕方のない映画です。

【A GHOST STORY / ア・ゴースト・ストーリー】(2017)

評価3.7 おすすめ度84

  上映時間:92分

監督:デヴィッド・ロウリー 脚本:デヴィッド・ロウリー

出演者:ケイシー・アフレック、ルーニー・マーラ、ウィル・オールダム、リズ・フランケ、ロブ・ザブレッキー

ストーリー

ある若い夫婦は幸せに暮らしていたが、夫が交通事故で突然亡くなる。シーツを被った幽霊となった夫は悲しみに暮れる妻を見守るが、妻はその存在に気づかない。そしてある日、妻は前に進むためある決断をし、夫は妻の残した最後の想いを求めて彷徨い始める。

解説

残されるのは生きてる家族だけ、と考えがちだったけど、幽霊視点で観ることが出来て斬新な作品。静かな映画で90分と長くないのに凄く重圧で壮大なストーリーに感じれます。

少ないセリフと長いカメラ回しで一遍の詩のように表現された叙情に浸りながら、最後は不思議と暖かい気持ちになります。主人公の幽霊は、ただずっとセリフも表情もなく立っているだけなのに、時が流れていく感覚を味わえるすごい演出だと思います。

霊が愛する人を見守る前半から一転、中盤ではそれがホラーになったりと見飽きることがなく、さらに終盤ではある種の輪廻転生的な循環を見せてくれ、不思議な感動を覚え最後まで目が離せない作品です。

【ロブスター】(2015)

評価3.5 おすすめ度81

  上映時間:118分

監督:ヨルゴス・ランティモス 脚本:ヨルゴス・ランティモス

出演者:レイチェル・ワイズ、コリン・ファレル、レア・セドゥ、ベン・ウィショー、ジョン・C・ライリー、オリヴィア・コールマン、ジェシカ・バーデン、アリアン・ラベド、アシュレー・ジェンセン、ロジャー・アシュトン=グリフィス

ストーリー

この世界では、“独身者”は身柄を確保されホテルに送られる。そこで45日以内にパートナーを見つけなければ、自ら選んだ動物に変えられ、森に放たれるのだ。独り身になったデヴィッドもホテルへ送られるが、そこには狂気の日常が潜んでいた。

解説

どこへ逃れても”異端者”となる男の視点から、近代の恋愛至上主義・独身至上主義の対立を皮肉たっぷりに描いた異色のロマンチックコメディー。

ものすごい両極端でサイコな雰囲気が漂ってるが、描かれてる事自体は恋愛とか愛憎の真理のような物だから、テーマについてこれほど真っ直ぐに描くことによって逆に尖った作品になっています。ブラックなユーモアに溢れるカフカ的な世界観を通して、愛や自由について考えさせられます。

豪華なキャストの登場人物は、ほぼ無表情か作り笑顔で淡々とセリフが紡ぎ出されていき不協和音感が凄い。シュールな描写が多く、神話的な美しさを持った現実味の無い世界観の中に、とんでもない人間臭さを映し出している作品だと思います。

【CLIMAX クライマックス】(2018)

評価3.6 おすすめ度76

  上映時間:97分

監督:ギャスパー・ノエ 脚本:ギャスパー・ノエ

出演者:ソフィア・ブテラ、ロマン・ギレルミク、スエリア・ヤクーブ、キディ・スマイル、クロード・ガジャン・マウル

ストーリー

1996年のある夜、有名振付師の呼びかけで22人のダンサーたちが人里離れた廃墟に集まった。アメリカ公演のリハーサルを終え、打ち上げが始まる。音楽に乗って、酒をあおる面々。だがそれにはドラッグが混入しており、ダンサーたちはトランス状態に落ちていく。

解説

我が強い個性豊かなダンサーに、様々な思惑の絡む複雑な人間関係、冬の廃校という最高の舞台装置、ミュージカルホラーという謎ジャンル。

物語は実際の事件を基に、ギャスパー・ノエ監督が大きく脚色し、演技経験のないダンサーたちによる即興の会話劇と、その身体能力をフルに活かした目くるめく狂乱を実験的な手法を用いて映像化した独特な映画。

前半のインタビューで人間関係の描写をしてますが、後半のラリった状態で理性を失いまともなセリフがない上、観ている人を酔わす独特な長回しと明滅する画面や音楽、叫び声奇声のハーモニーのおかげで後半はまさに地獄絵図。ダンスとカオスを味わいたい人向け

【聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア】(2017)

評価3.6 おすすめ度83

  上映時間:121分

監督:ヨルゴス・ランティモス 脚本:エフティミス・フィリッポウ、ヨルゴス・ランティモス

出演者:コリン・ファレル、ニコール・キッドマン、アリシア・シルヴァーストーン、ラフィー・キャシディ、バリー・コーガン、ビル・キャンプ

ストーリー

美しい妻と2人の子供に恵まれ、幸せに暮らす心臓外科医・スティーブン。彼は父親を亡くした少年・マーティンを気に掛け、ある日家に招待する。すると、子供たちが突然歩けなくなり、目から血を流すなど、奇妙な出来事が次々と起こり始め…。

解説

明確な起承転結や謎解きを好む方にはオススメしませんが良質なサイコスリラーです。人間の美しいところも汚らわしいところも表現されていて、生身の人間を感じられる作品。前知識なしで見たほうが楽しめると思います。

画作りや音の演出も特徴的で、場の空気を切り裂くような不協和音や場違いな選曲に居心地の悪さを感じます。子役が3人いて皆さん芸達者ですが、マーティンを演じたバリー・コーガンが無感情の得体の知れない存在を見事に怪演しています。

観客を引き込んで引き込んで引き込み続けてそのまま放置する、後味の悪さや細かい疑問が残り、観た後にスカッとはしませんが、何故かクセになりそうな作品です。

まとめ(評価とおすすめ度)

タイトル評価おすすめ度
【スイス・アーミー・マン】3.582
【A GHOST STORY / ア・ゴースト・ストーリー】3.784
【ロブスター】3.581
【CLIMAX クライマックス】3.676
【聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア】3.683

ひねくれた人ほど楽しめる作品たちかもしれませんね(笑)素直な人は何これ?って作品もあるかも~

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