今回ご紹介する作品は【はじまりのうた】【シング・ストリート 未来へのうた】【君が生きた証】【アンコール!!】【奇跡のシンフォニー】の5作品をネタバレしない程度に紹介します。
音楽の持つ力にはストレス、不安解消、安眠効果、集中力アップ、記憶力アップなど様々な効果があるようです。全く音楽に興味ない人もいますが何かしら良い影響を与えてくれるのが音楽だと私は思っています。
【はじまりのうた】(2013)
評価★4.0 おすすめ度89
監督:ジョン・カーニー 脚本:ジョン・カーニー
出演者:キーラ・ナイトレイ、マーク・ラファロ、ヘイリー・スタインフェルド、アダム・レビーン、ジェームズ・コーデン、キャサリン・キーナー、モス・デフ、ポール・ロメロ、メアリー・キャサリン・ギャリソン、ロブ・モロー、ジミー・パルンボ、サイモン・デラニー、ダニエル・ブリスボイス、マディ・コーマン、デヴィッド・ペンドルトン、シャーマン・マクドナルド、クリス・ヌネズ
ストーリー
ロンドンからニューヨークを訪れたミュージシャンのグレタ。恋人の浮気が発覚して落ち込む彼女を、友人のスティーヴがライブハウスへ誘う。そこで彼女の歌を聞いた落ち目の音楽プロデューサー、ダンは一緒にアルバムを作ろうと持ちかけるが…。
解説
ジョン・カーニー監督の音楽に対する深い愛が染みわたる良質な音楽映画。夢、恋愛、出会い、人生を描いていて全体を通してオシャレで画の雰囲気が素敵で、そこに最高の音楽が合わさります。
喧騒な街の音をバックに、一発録りのゲリラ・ライブ的な手法であちこちの街中で録音しアルバムを、和気あいあいと制作していく姿がとても微笑ましい。作品の曲全部が素晴らしく、グレタの恋人役として映画初出演のマルーン5のボーカル、アダム・レヴィーンの歌声はもちろん、ダレタを演じるキーラ・ナトレイも美しい歌声を披露しています。
最初のシーンを、さらに2人の視点から描くジョン・カーニーの演出も、キーラ・ナイトレイの自然体な演技も、息くさそうな酔っ払いプロデューサー役が似合うマーク・ラファロも、全てが相まってこの映画の良さを作り出してると思います。ラストも個人的にとても好きな終わり方です。
【シング・ストリート 未来へのうた】(2015)
評価★4.1 おすすめ度90
監督:ジョン・カーニー 脚本:ジョン・カーニー
出演者:フェルディア・ウォルシュ=ピーロ、エイダン・ギレン、マリア・ドイル・ケネディ、ジャック・レイナー、ルーシー・ボイントン、マーク・マッケンナ、イアン・ケニー
ストーリー
1985年、大不況のダブリン。父の失業により荒れた公立高校に転入した14歳のコナーは、どん底の日々を送る。そんなある日、街で見かけたラフィナにひと目惚れし、「僕のバンドのPVに出ない?」と勧誘。慌ててバンドを組み、練習と曲作りの日々に突入するが…。
解説
彼女の気を引くために始めた音楽。不況、転校、離婚などといった中で音楽と共に未来を切り開いていく物語。バンドにフォーカスしつつも男女関係を甘く切なく描いた王道の青春音楽映画。ジョン・カーニー監督の自伝的要素もある作品。
シリアスな展開もあり、気持ちが沈むような内容を取り扱っている物語にも関わらず、洋画特有のテンポ感と良いタイミングで流れるバンドのサウンドで不思議とポジティブに見れる映画。次々と巻き起こる不遇な出来事に対して、登場人物が苦しんでいる姿を見せるのではなく、それらを乗り越えて希望を持って前に進んでいる姿を見せることで、観ている側をとても前向きな気持ちにさせてくれます。
映像も綺麗で登場人物の心情と音楽が最高にマッチしていて、ストーリーは分かりやすく大味ですがテンポ良く勢いがあるので飽きるタイミングがありません。若者ならではの熱量も感じられると共に優しいロマンチックな雰囲気にも包み込まれるそんな映画です。
【君が生きた証】(2014)
評価★4.0 おすすめ度87
監督:ウィリアム・H・メイシー
出演者:マイルズ・ハイザー、アレクサンドラ・ラブレス、ビリー・クラダップ、ケイシー・トゥエンター、アントン・イェルチン、フェリシティ・ハフマン、セレーナ・ゴメス、ローレンス・フィッシュバーン、ジェイミー・チャン、ゾーイ・グラハム
ストーリー
広告宣伝マンのサムは大きな契約をまとめ、祝杯を挙げようと息子・ジョシュ呼び出す。だがジョシュは直後に大学で起きた銃乱射事件により帰らぬ人となってしまう。2年後、サムが別れた妻から手渡されたのは、生前にジョシュが書いた曲の歌詞とデモCDだった。
解説
音楽にしろ映画にしろ作り手がどういう意味を込めて作ったかは関係なく受け取り手に作用していきます。この映画に出てくる歌は作り手の息子の死後、父親が歌うことによって全く意味を変えていきます。
単純な若者のバンドサクセスストーリー、男が過去と今に向き合う話、アメリカの銃乱射事件、この3つのテンションがバラバラな題材がだんだんと溶け合っていきます。バンド物語としては、少しずつ規模が上がっていく様子に興奮し、男の物語としてはかなりグッとくる。そして銃乱射事件は想定外の角度から捉えて観客に思考を要求する。
音楽もキャストも素晴らしく、観客の知らない背徳感の正体が明かされてから、ありとあらゆる部分でガラリと見方が変えさせられる物語構造もとてもいい作品。映画を観終わった後、何とも言えない感情になりますが個人的にはとても素晴らしい映画だと思います。
【アンコール!!】(2012)
評価★3.9 おすすめ度88
監督:ポール・アンドリュー・ウィリアムズ 脚本:ポール・アンドリュー・ウィリアムズ
出演者:テレンス・スタンプ、ヴァネッサ・レッドグレーヴ、ジェマ・アータートン、バリー・マーティン、Taru Devani、アン・リード、エリザベス・カウンセル、ラム・ジョン・ホルダー、デニース・ルーベンズ、クリストファー・エクルストン
ストーリー
最愛の妻・マリオンにしか笑顔を見せない無口で頑固な夫・アーサー。病弱だが陽気なマリオンの趣味は、ロックでポップな合唱団「年金ズ」で歌うこと。ある日、年金ズが国際コンクールのオーディションに出ることになるが、マリオンのガンが再発してしまい…。
解説
人って歳取れば取るほど感性とか考え方がガチガチに固まるものですが、愛する人や周りの環境でどんどん心が変わって行く様を描いた作品。テレンス・スタンプとヴァネッサ・レッドグレイヴが永年連れ添った夫婦を素晴らしく演じています。
前半はコメディタッチで進んでいくが後半から少しシリアスに。派手さは無く展開も読める作品ですが、何歳になろうとも自分が変わりたいと思えたなら人は変われる、そんなメッセージの込められた温かい物語です。そして音楽は絶対に必要なものではないが人生をより楽しく過ごせるツールだと改めて思います。
ラスト10分に全てが集約した映画で、このラストのために他1時間が使われていると言っても過言ではない。それだけの時間を消費した甲斐があって素晴らしいラストに仕上がっていると思います。笑いあり涙ありの心を震わせる作品です。
【奇跡のシンフォニー】(2007)
評価★3.9 おすすめ度86
監督:カーステン・シェリダン 脚本:ニック・キャッスル、ジェームズ・V・ハート
出演者:フレディ・ハイモア、ケリー・ラッセル、ジョナサン・リース=マイヤーズ、テレンス・ハワード、ロビン・ウィリアムズ、ウィリアム・サドラー、レオン・トマス三世、ジャマイア・シモーヌ・ナッシュ、マリアン・セルデス、ミケルティ・ウィリアムソン、アーロン・ステイトン、ロナルド・ガットマン、マイケル・ドレイヤー
ストーリー
まだ見ぬ両親の存在を信じ、孤児院で暮らすエヴァン。ある晩、不思議な音に導かれ施設を抜け出した彼は、マンハッタンへたどり着く。さまざまな出会いにより彼の音楽の才能が開花し始めた頃、両親もそれぞれの思いを胸にニューヨークへと向かっていた。
解説
冒頭のシーンは映像美も含め、映画全体の雰囲気を綺麗に作り上げています。ロックとクラシックをうまく重ねた音楽の使い方も無理がなく物語の世界観を作り出しています。
エヴァンの両親の出会い、出生の秘密、なぜ施設に預けられたのかなど、過去と現在を行ったり来たりしながらテンポ良く物語が進みます。予想外の展開は無くご都合主義なところがあり現実的では無いですが、ディズニー映画のような奇跡のファンタジーだと割り切って観てください。
フレディ・ハイモアの演技も素晴らしく、音楽をしている時に見せる少年の笑顔がほんとにキラキラしています。ロビン・ウィリアムズが悪者役なのも珍しくさすがの存在感。感動のラストは綺麗にまとまり、エンディングを見せすぎず視聴者に想像させる終わり方もまた素敵な作品です。
まとめ(評価とおすすめ度)
タイトル | 評価★ | おすすめ度 |
【はじまりのうた】 | ★4.0 | 89 |
【シング・ストリート 未来へのうた】 | ★4.1 | 90 |
【君が生きた証】 | ★4.0 | 87 |
【アンコール!!】 | ★3.9 | 88 |
【奇跡のシンフォニー】 | ★3.9 | 86 |
【アンコール!!】【奇跡のシンフォニー】は中々に泣ける映画で【君が生きた証】は少し余韻が残る作品だと思います。
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