今回ご紹介する作品は【300 <スリーハンドレッド>】【300 <スリーハンドレッド> ~帝国の進撃~】【レッドクリフ Part I】【レッドクリフ Part II -未来への最終決戦-】【グランド・イリュージョン】【グランド・イリュージョン 見破られたトリック】6作品をネタバレしない程度に紹介します。
VFXもCGもコンピューターを使って映像に加工をしていくことは変わりませんが、あえて違いを挙げると、CGはキャラクターやモノなどをすべて1から作り上げていくという特徴があります。一方で、VFXはあくまで実際に撮影した映像を利用した上で加工をしていきます。
【300 <スリーハンドレッド>】(2008)
評価★3.5 おすすめ度80
監督:ザック・スナイダー 脚本:ザック・スナイダー、マイケル・B・ゴードン、カート・ジョンスタッド 原作:フランク・ミラー
出演者:ジェラルド・バトラー、レナ・ヘディ、デヴィッド・ウェナム、ドミニク・ウェスト、マイケル・ファスベンダー、ヴィンセント・リーガン、トム・ウィズダム、アンドリュー・プレヴィン、アンドリュー・ティアナン、ロドリゴ・サントロ、マリー=ジュリー・リヴェス、スティーヴン・マクハティ、タイロン・ベンスキン、ピーター・メンサー
ストーリー
紀元前480年、クセルクス大王が率いるペルシア帝国の軍勢が、スパルタを征服しようとやってくる。スパルタの王レオニダスは、服従するよう迫るペルシアの使者を殺して戦うことを決意。わずか300名の兵で、100万を誇るペルシア軍に立ち向かっていくが…。
解説
紀元前499年から紀元前449年まで、ペルシア帝国がギリシャに遠征し、各都市国家の制圧を始めました。これをペルシア戦争とよび、【300】はこの戦争の1つ、レオニダス率いる地上最強と謳われた精鋭300人のスパルタ軍が、クセルクセス率いる桁違いの軍力を誇るペルシア軍の巨大軍勢を迎え撃った『テルモピュライの戦い』を描いた作品になります。
原作はフランク・ミラーのグラフィック・コミックで、この映画は全編を通してロケは一切なしでCGを駆使して製作され、1つ1つのシーンにこだわりの「美」を意識していると感じさせます。登場人物も多くシーンも転々とするのですが、それを分かりやすく映像化してるのも評価できます。
ストーリーは特に意外性もないですが史実の凄さに加え、1を100にするような大袈裟演出が良く、熱い男たちの肉体美と戦闘シーンをコミック感覚で楽しめる作品です。
【300 <スリーハンドレッド> ~帝国の進撃~】(2014)
評価★3.2 おすすめ度76
監督:ノーム・ムーロ 脚本:ザック・スナイダー、カート・ジョンスタッド 原作:フランク・ミラー
出演者:サリヴァン・ステイプルトン、エヴァ・グリーン、レナ・ヘディ、ハンス・マシソン、ロドリゴ・サントロ、イガル・ノール、ジャック・オコンネル、アンドリュー・ティアナン
前作【300 <スリーハンドレッド>】と、ほぼ同時期を描いた作品なので続編というよりもスピンオフに近い。
ストーリー
殲滅した300人のスパルタ兵の魂を受け継いだテミストクレス将軍は、ギリシャ連合軍を率いてペルシャ帝国と大海原で対峙。圧倒的な戦力差をものともせず立ち向かってくるテミストクレスに対し、大艦隊を統率する女戦士・アルテミシアは彼を取り込もうと…。
解説
前作の前中後のギリシア対ペルシアの海上戦の物語。
圧倒的な映像美、音像美、前作で確立した世界観や手法は、7年という歳月が熟成させたテクノロジーの進化も相まり、とてつもない領域にまで達してます。殺陣は300シリーズお得意のスローモーションと高速カメラを使い分けるショットは、前作から大幅にパワーアップしています。特に終盤のワンカメで敵隊に突撃するシーンは、身体中の穴という穴から何かが噴き出るような感覚に陥ります。
ギリシア連合はスパルタ軍と違って農民や掘り師や普通の男たちが戦ってるので前作ほどマッチョ感と一騎当千っぷりは無く、戦術を駆使して頭脳で戦う感じでありますが、凄まじい戦闘シーンと男臭さが観ているだけで筋肉を刺激してくれ、場所も海上と独特の戦い方もあり、観ているこちらも血湧き肉躍る感じで前作以上に楽しませてもらえます。
【レッドクリフ Part I】(2008)
評価★3.6 おすすめ度85
監督:ジョン・ウー 脚本:ジョン・ウー、チャン・カン、コー・ジェン、シン・ハーユ
出演者:トニー・レオン、金城武、チャン・フォンイー、チャン・チェン、ヴィッキー・チャオ、フー・ジュン、中村獅童、リン・チーリン、ユウ・ヨン、ホウ・ヨン、バーサンジャプ、ザン・ジンシェン、トン・ダーウェイ、ソン・ジア、チャン・サン
歴史スペクタクル巨編2部構成の第1部
ストーリー
西暦208年。天下統一をもくろむ曹操は、劉備軍を征討すべく大軍を率いて奇襲する。なんとか逃げ延びた劉備軍の軍師・孔明は、曹操を共通の敵とする孫権との同盟を劉備に進言、自ら使者として赴くことに。そこで孫権軍の司令官、周瑜と体面した孔明は…。
解説
ジョン・ウー監督が製作費100億円をかけて挑んだ入魂作。第1部は『三国志』の赤壁の戦いに至るまでの序章ともいえますが、孔明の奇策、九官八卦の陣の再現など、見どころは多数あります。
守る呉軍大都督周瑜と攻める曹操の戦い、及び人間関係が物語の中心。それを呉の君主孫権、劉備の軍師諸葛亮等が固める構図でリアリティより様式美重視の作品となっています。物語自体もあえてリアルな描写を避け、所々にユーモアを織り交ぜていて共感しやすく、物語に難さも無く、三国志を知らない人、女性や若い方にも受け入れやすい作品になっていると思います。特殊効果ワイヤーアクションなどの大作娯楽映画のいいところを味え、戦闘シーンの見せ場もしっかりしつつキャラごとのドラマもあり、ちょうどいい区切りでpt2へ続く…になります。
派手なアクションや戦術だけでなく、仁義礼智信を重んじ、琴の音で心を通わせるなど、東洋的な魅力が満載のアジアの超大作映画だと思います。
【レッドクリフ Part II -未来への最終決戦-】(2009)
評価★3.6 おすすめ度86
監督:ジョン・ウー 脚本:ジョン・ウー、チャン・カン、コー・ジェン、シン・ハーユ
出演者:トニー・レオン、金城武、チャン・フォンイー、チャン・チェン、ヴィッキー・チャオ、フー・ジュン、中村獅童、リン・チーリン、ユウ・ヨン、ホウ・ヨン、トン・ダーウェイ、ソン・ジア、バーサンジャプ、ザン・ジンシェン、チャン・サン
歴史スペクタクル巨編2部構成の第2部
ストーリー
劉備軍、孫権軍の連合は成るも、兵はわずか5万。それでも孔明の知略と周瑜の活躍により、80万の曹操軍を撃退する。しかし圧倒的な戦力を誇る曹操軍はひるむことはなかった。そしてついに赤壁に向けて、2000隻の戦艦を率いての進軍を開始するのだった。
解説
戦いは最終決戦へ!『赤壁の戦い』を驚きの映像で再現したアクション史劇が完結!
赤壁の戦いをクライマックスとした一大決戦を舞台に、強敵を前に知略を競う周瑜と諸葛亮の活躍を軸に、曹操・孫権・劉備ら各陣営の英雄、周瑜の妻・小喬や孫権の妹・尚香らヒロインそれぞれの戦いが様々に交錯して展開します。1に対して、火攻めで火達磨になる敵味方の兵士たちの描写や、孫尚香の友の無惨な死など、戦争そのものの悲惨さを強調した描写が目立ちます。何よりも圧巻なのはビジュアルで、屈服させんと圧倒する船団、飛び交う矢、燃える砦、その中で生きて死んでいく兵士たち、その膨大なスケールに圧倒されます。
三国志好きにはたまらない映画ですが、三国志についての知識はほぼ皆無の状態でも、圧倒的なスケールに壮大なる美術を楽しむアクション映画でラブロマンスなどもあり、なかなか濃厚な作品なので楽しめると思います。
【グランド・イリュージョン】(2013)
評価★3.8 おすすめ度88
監督:ルイ・レテリエ、エド・ソロモン 脚本:エド・ソロモン、ボアズ・イェーキン
出演者:ジェシー・アイゼンバーグ、マーク・ラファロ、ウディ・ハレルソン、アイラ・フィッシャー、デイヴ・フランコ、メラニー・ロラン、モーガン・フリーマン、マイケル・ケイン、マイケル・ケリー、コモン、デヴィッド・ウォーショフスキー、ジョゼ・ガルシア、ジェシカ・リンジー、カトリーナ・バルフ、ステファニー・オノレ
ストーリー
4人のマジシャンはそれぞれ与えられたタロットカードに導かれ、ニューヨークシティのアパートメントに集まった。そこで彼らは正体不明の”後援者”にある情報を与えられる。ラスベガスでショーをしながらパリの銀行から金を奪う。FBIとインターポールから追われる彼らだが、誰よりも先を見ていた。
解説
タロットカードによって集められたイリュージョニスト4人でショーの最中に銀行から大金を盗む。それを追うインターポールとFBIの話。
マジックは懇切丁寧に種明かしされたりトリックを見破ったりすると、鮮やかに見えていたものが蓋を開いてみた時に萎んで見えてしまうので幻滅してしまうのだが、この作品は次から次へとド派手なエンターテイメントを繰り出すので、さりげない種明かしとのバランスが非常に良く飽きずに最後まで観れます。特に魔法のように技が交錯するアクションシーンに続く派手なカーアクションは楽しめますし、マジックに親しみがなくても演出によって着色されたパフォーマンスによる臨場感がとても良いです。
ストーリーも難しすぎず、簡単すぎない適度な複雑さと小気味良いテンポでの進み、観ているこちらもまんまと引っかかったミスディレクションも伏線の回収の爽快感も見事で、役者も豪華で、常に違和感など全く感じずストレスなく観れとても楽しめる作品です。
【グランド・イリュージョン 見破られたトリック】(2016)
評価★3.8 おすすめ度88
監督:ジョン・チュウ 脚本:エド・ソロモン
出演者:ジェシー・アイゼンバーグ、ウディ・ハレルソン、アイラ・フィッシャー、マーク・ラファロ、デイヴ・フランコ、ダニエル・ラドクリフ、リジー・キャプラン、マイケル・ケイン、サナ・レイサン、ヘンリー・ロイド=ヒューズ、ジェイ・チョウ、デヴィッド・ウォーショフスキー、モーガン・フリーマン、ツァイ・チン
【グランド・イリュージョン】の続編。
ストーリー
1年以上の潜伏を経て、フォー・ホースメンが再び動き出す。今回のターゲットは大手IT企業オクタ社。オクタが主催するイベントを乗っ取り、携帯電話事業に隠された社の陰謀を暴き出すのが目的だ。ところが、ホースメンが会場に姿を現した時、そのイベントはさらに別の何者かにより乗っ取られてしまう。ホースメンは会場から脱出すべく緊急脱出用シューターに飛び込むが、出た先はなんと遠く離れた中国・マカオ。困惑するホースメンの前に…。
解説
正義の犯罪集団VS悪の天才エンジニア。続編の要素が強くて1を観てない人にはイマイチ伝わりにくい部分もあるかもしれません。
物語の展開のテンポ感がとても良く、主人公たち(マジシャン)の目線になれる時と観客側の目線になれる時のメリハリがとても自然で、観衆は多いが登場人物として出てくるキャラ達はとてもわかりやすいし観やすいと思います。最初はタネ明かしから始まり、どこかつまらなさを演出力してますが、ラストへ駆け出し始めると、止まらない、素敵なマジックに魅了されます。
1作目よりもサスペンス要素が強めで、ストーリーは王道ですが複雑すぎずテンポもよく観やすいですし、エンターテインメント性も高く伏線回収が見事で、どんでん返しに次ぐどんでん返しで展開が読めない作品です。
まとめ(評価とおすすめ度)
3タイトルで6作品のご紹介をさせてもらいました。
紀元前ギリシャの戦いから紀元中国の戦いそして現代の戦い(笑)
タイトル | 評価★ | おすすめ度 |
【300 <スリーハンドレッド>】 | ★3.5 | 80 |
【300 <スリーハンドレッド> ~帝国の進撃~】 | ★3.2 | 76 |
【レッドクリフ Part I】 | ★3.6 | 85 |
【レッドクリフ Part II -未来への最終決戦-】 | ★3.6 | 86 |
【グランド・イリュージョン】 | ★3.8 | 88 |
【グランド・イリュージョン 見破られたトリック】 | ★3.8 | 88 |
3タイトルどれも面白いのでぜひ観てください。
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